経 ( けいけん ): 
教 育
芝浦工業大学専門職大学院「工学マネジメント研究科」に入学して

芝浦工業大学は2003年4月から、日本初の専門職大学院「工学マネジメント研究科(MOT)」をスタートさせた。
私は、独学で学び、経験的に進めてきたマネジメントをMOTにて改めて学んで見る事にした。
ここでは、MOTで学んだこと、私が研究や勉強をして気付いたことなどを紹介する。


◆◇ 2004年(平成16年) 01月の出来事 ◇◆

2004年01月31日(土)
 MOT的思考:心のおき方、自分を見る方法
 精神構造は常に相対的なものである。
 鬱とか爽の状態は、常に自分との相対的な関係で決定される。
 だから自分を図る尺度として、自分の思いをメモにすると良い。
 人の批判とか、嫌なことばかりで良いことがない。
 こんなときは注意したほうが良い。鬱状態に入っているかも知れない。
 自分以外の他者の良いことが分からないとき、自分も伸びることは出来ない。
 成長が止まった状態である。

2004年01月30日(金)
 米国シリコンバレーに在住したことがある人達の集まりであるSVMF-Jに午前中参加してきた。
 CITRIS(シトリス)のExecutive Directorのグレイ(GrayBaldwin)さんがCIRTISを紹介する講演をしてくれた。
 CITRISは、UCバークレー大学にある新しいコンセプトの研究所である。
 CITRIS:CREATING TECHNOLOGY SOLUTION TO TODAY'S PRESSING PROBLEMS
 CITRISは、『今日、起こりえる問題を解決するための技術(テクノロジー)の創造に取り組む』とでも訳すのか。
 技術中心の社会が出来上がってきたが、まだまだこの社会現状を見る限り開発すべき技術課題はあるとみる。
 ここで、改めて技術の必要性やサービスに関し、従来の考え方を組み直し、且つ見直すことに取り組んでいる。
 テーマは、エネルギー問題、交通、災害対応、教育、環境モニタ・管理、ヘルスケア、社会科学(人間性、ビジネス)などにわたる。
 エンジニアリング系では、空を浮遊する小型センサなどがあり、それに付随して、小規模OS(センサー用)、
小規模データベースなどの開発が進められている。
 予算は年間80億円以上、教授200人、学生1000人の規模である。
 このサイトは、 http://www.citris.berkeley.edu/  にアクセス。
 カルフォルニア大学の取り組みは、まさに社会ニーズに合っているとみる。
 社会科学と技術とが、学問的な課題や技術創造のテーマを共通にもち、プロジェクトを組む。
 こんな研究所を日本でも作りたい。 

2004年01月28日(水)
 「地球社会論」(嶋矢先生)のレポートに取り組んでいる。
 世界の異なる文化・文明を考えるとき、「異文化コミュニケーション」という課題に向かい合う。
 長い間外国生活をして、日本に戻って働こうとするとき、「日本人の振る舞い」に理解できないところが出てくる。
 そんな中、帰国して、2年半になるRさんと食事する機会があったので、彼女から聞いた、日本での異質性を整理してみる。
 大きく2点ある。それは「女性蔑視」と「組織内コミュニケーション」の異常さである。
 − 女性蔑視 −
 女性問題は、根が深い。女性から職場で上司に対して意見を言うと、多くの場合「女性の癖に」が先行する。
 「女性に仕事を期待しない」という、組織リーダも多く、言動に「パワーハラスメント」といわれる、
誤った発言が女性に対して飛び出してしまう。男女平等といっても、そういう風土形成や心構えが諸先輩たちにない。
 − 組織内コミュニケーション −
 職場の上下関係においても、勘違いが多いように思える。日本的組織構造の弊害だと思うが、管理者は組織の
先輩であるし、仕事の経験者で且つ成功者であるとの前提があるからだと思うが、
組織の長は、仕事を含めたすべてにおいて支配者になろうとする。
 論理的な説明無しに、思想・心情を含めて部下を支配したくなる。
 考えを理解しようとする前に、自分自身の考えを正とし、部下の異質性のみを問題にする。

 2年半たって「やっと日本のよさも分かり、日本的特異性との対応も、出来るようになった」と話すRさん、
「最初のころは、生活しようにも、特異性のみが目立ち、受け入れることができないことが多かった」という。
 「職場では、無理難題を押し付けられ、悔しくてトイレで泣いていた」という。
 
 今回の「地球社会論」でのレポートの取り組み、勉強し、コミュニケーションしているうちに、いろいろなことが見えてきた。
 役に立つような、調査、研究を行い、自分の感性でどんな発見が出来るか楽しみだ。

2004年01月27日(火)
 学生でベンチャーの立ち上げをしているQさんにあった。
 Qさんには、彼が委託を受けてベンチャー起業に取り組んでいたとき、
開発・技術関連でアドバイスをしたことがあった。
 彼は、日本で一流大学といわれる某校の現役の学生。
 「学生仲間は、ほとんどがリスクのあるベンチャー企業など考えてない」という。
 「大企業や官公庁へ就職することが、大学に入る時から目標にしている」という。
 その中で彼は、ベンチャーを志向している。
 「今の優良企業は、ほとんどが30年後にはだめになっている」
 「駄目になることが分かっているなら、自分で起業したほうが良い」
 「繊維、鉄、重電大手、などなど、ピークから30年後には駄目になっている」
 いま安定している優良企業の落とし穴がある。
 企業として好調な会社には、安定志向の優秀な学生が集まる。
 安定志向を望む優秀な学生は、知識があるからこそ、回答が出ない変化に弱い。
 安定志向を好む若者に企業の改革は、怖くてできない。
 もともと、今が良くて入った優秀な社員が過去の成功体験を学ぶことはできても、
新しい変化を感性で感じ取るような事業運営は出来ない。
 Qさんは、「どうせ見えないならオーナーになってがんばりたい」という。
 挑戦している人間は、爽やかで、会って会話をしても楽しい。
 Qさんとは、またの再会を約束してわかれた。

2004年01月26日(月)
 MOT的思考:体調を維持
 某教授から、知的作業とスポーツの関係を説明された。
 手順1:知的作業をしてからスポーツをして汗を流す。
 手順2:スポーツをして汗を流してから知的作業をする。
 □さて、どちらが正解か。
  正解は、手順2。体を動かすことで頭の回転良くなる。
  良い仕事をするには、毎日の生活の中に、スポーツをする
 時間を組み込みたい。いい汗を毎日かきたいものだ。□

2004年01月25日(日)
 MOT的思考:通信コミニケーション
 先週は、火曜日から金曜日まで国内出張に出かけた。
 PCを使ってのインターネット環境を出張先で作れなかったため、
Iモードを使ってメールを携帯に転送することで情報入手を行った。
 文字数制限はあるが、内容はどうにか把握できる。
 情報が分からない場合は、携帯から内容確認の電話すれば良い。

2004年01月24日(土)
 「技術政策論」(田島 先生)のレポートを終えた。
 経済産業省が取組んでいる「情報政策」に焦点をあて、
現状の情報システムに関する政府調達の問題と課題を把握し、
技術政策の観点からみた対応策をみてきた。
 対応策が本質的な根本問題を解決せずに走っていないかが気になる。
 IT革命は、情報通信技術を使ったコニュニケーション革命である。単に技術開発だけの問題ではない。
 行政の長期的な観点に立って、当事者自らがシステムを構築しなければならない。
 今回は、政府の技術政策に関して、自分の得意分野である「情報通信」に焦点を当てた。
 行政の情報通信に関するレベルの低さは不安要因である。

2004年01月23日(金)
 「地球社会論」(嶋矢先生)のレポートの参考文献にと『文明の対話』を読み始めた。
 『文明の対話』は、イラン大統領のモハンマド・ハタミ氏が著作したもの。
 21世紀は、グローバル社会が実現、イスラム世界を理解できなくて、仕事が出来なくなる。
 イスラム社会とそれぞれの立場を理解した取り組みが出来ていかなければならない。
 本の中で、10項目を提起している。
  (1) 国際社会が「文明の対話」についての合意を急いでいるのは、
    人類自身が対話と理解の促進を緊急の問題と考えている、何よりの証左であるということだ。
  (2) 「文明の対話」という考え方の方向性と蓋然性が、過去1世紀にわたって続いた戦争、混乱、侵略、
    差別、恐怖といったもののあとに提示されたという点。
  (3) 世界が受け入れた「文明の対話」というこの概念が、そもそもはイスラム
    教徒たちによって打ち出されたものだということである。
  (4) 「文明の対話」は、人々のあいだの平等と国々のあいだの平等を意味している。
    言い換えれば、相手を尊敬し、自分と相手が平等であるkととを認識したときに、初めて対話が成立する。
  (5) イスラム教徒は、イスラム社会の内部に存在するさまざま格差や違いを縮めるために、
    共通する多くの要素を用いながら誠心誠意取り組み、努力していかなければならない。
  (6) イスラムの宗教がしばしば経験してきた不幸の一つについてである。
    イスラム社会には、宗教が存在するのであるから、人間には理性は必要ないという誤った考えがある。
  (7) われわれの存在を過去に遡って論ずることと、われわれが過去に回帰することとは別の問題だという点である。
  (8) 未来に向かって前進するためには、世界のどこのどのようなことであろうと、われわれはそれを理解し、
    人類の思想や文明が生み出した優れた成果をすべて、自分のものにしなければならない。
  (9) われわれが味わう失望のもうひとつのものは、宗教と自由が対立しあう状況をめぐって生じるのもである。
    自由を伴わない宗教は、名誉を奪われた奴隷の人生に等しい。
  (10) われわれイスラム世界の人間は他の文化や文明が生み出した優れた成果の恩恵を、積極的に利用して
    いかなければならないということだ。

2004年01月22日(木)
 「技術政策論」(田島 先生)のレポートに取り組んでいる。
 「技術政策論」の自由テーマとして経済産業省が取組んでいる「情報政策」に焦点をあて、
国の情報政策を調査した。
 書くにあたっては、問題を絞るため、「ITアソシエイト協議会」から出されている中間報告内容を理解、
分析することで、現状の政府調達の問題と課題を把握し、技術政策の観点からみた対応策をみてきた。
 日本独特の雇用環境もあり、技術革新が早い変革の時代には、
必要な人材を必要な時に集められる仕組み作りが必要であることが分かった。

 現状、本質的な根本問題を解決せずに走っていないか。
 システムを理解せずに使う側に回る。
 それでは、使いやすいサービスの提供は出来ない。
 計画的な人材開発が必要である。
 IT革命は、情報通信技術を使ったコニュニケーション革命である。
 技術開発行えば済むという問題ではない。
 それを業務に精通した組織人が企画・検討せずに組織改革は困難なのである。
 自らが、システム開発のリーダとなるような取組みが早急に求められている。
 大手ベンダーが独占している状況を早急に変えることは出来ない。
 競争を生むような仕掛作りが必要である。
 現状の取組みは、お金を使うための仕掛作りである。
 IT化は、政治レベルの組織改革を伴うものである。
 グローバル社会が現実的なものとなるとき、基本となる国の機関が自ら取組めない現実は危険だ。
 行政の長期的な観点に立ってシステムを構築しなければならない。
 そこには常に組織の統廃合を含めた、人的リストラを的確に行わないと効果が出てこないのである。

 以上のような問題・課題がクローズアップし、まとめの段階だ。
 自由課題は、なかなか難しい。
 国の情報通信に関するレベルの低さは、長期的に見たとき国力の低下は免れない。
 先生が講義の中で主張していた「国は基本的に技術政策をやらないほうが良い」を実感した。

2004年01月21日(水)
 「地球社会論」(嶋矢先生)のレポートに取り組み始めた。
 執筆課題としては、「地球社会論」として相応しい内容であればよく、
A4サイズ4枚以上から7枚以下である。
 テーマとしては『異文化コミュニケーション』を考えており、文献を調査をベースに、
日本の異質性について、改めて再確認できるようなレポートにしたいと考えている。

2004年01月19日(月)
 「イノベーション経営」(渡辺先生)のレポートを書き終えた。
 「イノベーション経営」のレポート課題は、日本のイノベーションを事例に
  (1) 流動期/移行期/固定期
  (2) ドミナントデザインとの関係
  (3) RadicalかIncrementalか
  (4) DisruptiveかSustainableか
という4つのキーワードで評価 してみることである。
 評価を通してイノベーション技術の見る目を養うことが狙いとのことである。

 本レポートでは、「日本のイノベーション事例」の評価対象企業として、ブラザー工業を選んだ。
 ブラザー工業は成熟産業に近い状態の情報通信機器の市場に後発で参入し成功した。
 既に成熟された情報通信機器市場は、NTTファミリーと言われる特定通信機器製造会社が市場を支配していた。
 ブラザーのケースは、参入障壁の高い市場への参入事例で、日本ではまれなケースである。
 ブラザーがイノベーション企業として成功出来たのは安井氏(現、会長)の強力なリーダシップによるところが強いと見る。
 製品の中から、複合機を対象としてイノベーション技術の評価を行った。
 評価にあたっては、各装置の機能分析を機能ブロックに図式化して表現することで、それぞれの機能概要を理解することが出来た。

2004年01月18日(日)
 《マネージメント雑感》
 −= マネジメントで何を管理する no.03 =− 
 「技術マネジメント」について整理する。
 ◇ マネジメント”の対象は、技術に限らず企業活動する上で必要な情報など全て。
 ◇ 管理対象組織の中で技術がどのようにいま動いているかを、まず把握できてないと
  マネージメントをしていることにはならない。
 ◇ マネージメントをしている以上、常に制御、統制をかける責任がマネージャーにはある。
 ◇ 無関心であっても責任をとる覚悟が出来ていないと、組織は糸の切れた風船のようになる。
 ◇ 優れたマネージャは、ミッションを提示して、ある方向に持っていく。
 ◇ 技術革新の激しい現代、失敗が多いため何もしない偽マネージャがどんどん元気になる。
 ◇ 偽マネージャは、他人の欠点を自分の栄養にして生息している。
 ◇ マネジメントをする以上、この現実と問題(人)をとらえて戦う覚悟が必要。
 ◇ 悪人の息の根を止める覚悟がないと、技術マネージメントの世界では生き残れない。

2004年01月17日(土)
 MOT的思考:レポートを段階的に詳細化して書く
 14日掲載のPさんの指摘で、意外とロジカルでありそうでロジカルでなくなっている自分に気づいた。
 企画の段階ではあまり先のことは考えずに”思い”で作っていたことに気付く。
 特許の構想提案だって、企画書を作ろうとする時だって、仕様書作成の段階でも
実現手段の詳細なことなど考えずに思いつきで書いている。
 つねに、実現確認の証明は後手に回っている。
 検討もせずに思いで書いてしまう”いいかげん”な技術者に気付いたので、
質問してみたら次のようなアドバイスをいただいた。

◇私もそのような考えで構成の組み立てを始めます。
 だから、真ん中より少し前あたりから書き始め、まとめの前まで書いて、一番前を
書いて、まとめをします。
 はじめからロジカルに書くと、一番大切なおもしろいところが、面白くなくなります。
 完成に任せて行けるところまで、ざくざく書いて、後から冷静に埋めていきます。◇
と、聞いて安心した。
 全体を書かなくてはならない段階で詳細なことを考えすぎると書けなくなる。
 ソフトウェア設計法にある段階的詳細化法で、いいのかと。

2004年01月16日(金)
  「マーケティング(亀井先生)」の最終講義(補講)があった。
 私にとっては、生まれて初めて聴く「マーケティング」の講義。
 今までは、自分で本をあさって独学で読んできた。
 亀井先生の講義を受講し、マーケティングやブランドに関してよく理解することができた。
 「私の話は、もはや古いのかもしれません。決して亀井に習ったといわないでください」が最後の講義。
 確かに、めまぐるしい変化を今も続けているマーケッティングの業界。
 広告、Webなどマーケッティングの基本概念が日々変化をし続けている。
 講義が終わってから、先生にお会いして個人的にお礼を申し上げると
「講義に協力していただきありがとうございました」
「是非、早稲田の方に遊びにきてください」と言われた。
 これは、私にとって、最高のプレゼントだった。

2004年01月15日(木)
 「研究開発マネジメント」(原先生)のレポートを書き終えた。
 グローバル化が進む中で、これからの時代の研究開発マネジメントはどのようになるのだろうか。
 「領域を超えた研究者が必要に応じて参加するフレキシブル研究体制を組む」という仮説をたてて検証をした。
 「これからの時代」を5年から10年先あたりを予測対象とし、近未来としたが将来予測は難しい。
 このまま中国が力をつけてくると、製造業のほとんどが日本から中国に行ってしまうと見方もできる。
 日本の企業は特色をもつ創造企業に変わっていかなければならない。
 大企業であることが効率的ではなく、小回りが利く“ねずみ”が“巨象”を倒す事態が多発する。
 変化の激しい時代に大組織は不合理となる。
 グローバルな体制で取り組む技術開発は、曖昧さを無くし、目的を明確にしてプロジェクトをスタートさせる。
 世界中から優秀な人材を必要なときに調達することになる。
 以上、「次世代の研究開発マネジメント」を整理した。
 次の課題は、「イノベーション経営」の次のマネジメント手法がいかなるものかを予測することだ。

2004年01月14日(水)
 中国問題に関心を持つPさんに「国際金融」のレポートを
送ったところ、次のようなコメントを貰ってしまった。
 誰しも同じような過ちをしそうなので、報告する。

@各数字(データ)の出所を明らかにすること
 (たとえば、まったく同じ調査方法、または調査年月日ではないものを
 比べてしまっていないかという、信憑性を読者に論証するため)
A言い切りで終わっている文章が、誰の意見なのか明確に
  (これも、「・・・によると」または、(  )で、引用した筆者の名前を入れなければ、
著者本人が直接データを集められたことになります。
 参考文献から同じようなデータの扱い、意見があれば、専門家からすれば、盗作とみなされます。
B「・・・の問題のように思える。」誰が?どのような根拠で?というのが近くに論述されてない
 「思える。」というのは、文体としては、避けなければならない。
 レポート、論文には推測することよりも、論証するためのものだからです。
 で、分析・考察・展望という言葉を社会科学では使い、分けて書きます。
 でも、これは、理系もそうですよね?それとも、私のジャンルだけでしょうか?
 これは、自身がありません。このような論文の展開は、むしろ、理系の手法を当てはめるほうが、
それこそMOTの文理融合の理念に近づくのでは?

2004年01月13日(水)
 MOT的思考:あたまの使い方
 昼に仕事仲間と食事に行ったときの話。
 Nさんが「頭の良くなる薬飲んだけど、良くならないよ」と言われる。
 Oさん「コンピュータの性能を上げても、それをいかに使うかを考えられてないと、どんなに薬を飲んで
性能を上げてもも駄目」と反論。
 Nさん「学生の時には、よく記憶できたけれど、今はなかなか」
 Oさん「それは、仕事では同じことのように思えても情報量が2桁違いのでは」
 Nさん「お客さんとの会話では、話して良いことと、悪いことがある。これ、結構判断するの大変」
 Oさん「そう、ストレスを感じると頭は回らなくなり、記憶がなくなることも」
 Nさん「確かに学生時代のように、答えが明確なものを単純に記憶すればいい訳ではないよ」。

2004年01月11日(日)
 プロジェクト演習:「グローバル化と技術課題」(田島先生)のレポートを書き終えた。
 グローバル化が進む中で国際社会から取り残されていく日本がある。
 「グローバル時代における日本の取り組み」を提言した。
(1)教育分野
 @ 教育システム:外国人を広く受け入れる教育システムを構築する。
 A 大学教育:世界の中で競争出来る大学となるための競争力を強化する。
 B 英語での授業:大学は、外国人留学生が受講できるように、英語にて授業を行う。
 C 個性の教育:平等に教育することから、個性を伸ばす教育に方針を変える。
(2)行政
 @ 技術労働者への労働市場の開放(鎖国政策・許認可制度の見直し)。
 A 世界から遅れている、取り残されるという認識を持つ。
 B 外国人労働者にも配慮した年金制度の改革を行う。
(3)企業
 @ すでにグローバルな競争をしているという認識を持つ。
 A 流動的労働市場の形成への対応を行う。
 B 終身雇用から、必要なとき優秀な労働者を集めるという、一時雇用契約へ移行。
 C 外国人を受け入れるための職場環境の整備。

2004年01月10日(土)
 「研究開発マネージメント(原先生)」の最終講義(補講)があった。
 原先生の講義は、豊富な経験と実学に基づく内容を整理した講義であり、大変参考になった。
 先生から与えられたレポートのテーマは3つあり、その中から以下のテーマを選んで取り組むこととした。
 『これからの時代の企業の研究開発とはどのようなものになると考えられるか。
 経営環境の変化を予測し、新しい時代に相応しい研究開発マネジメントのあり方を描くこと。』

2004年01月09日(金)
 《マネージメント雑感》
 −= リーダは責任をとる no.02 =−
 組織のリーダは、直接命令をしようとしまいと常に組織が取り組んだ仕事の結果責任を持つ。
 仕事を依頼する権限や、部下の育成ば、リーダの仕事だ。
 リーダは明確な目標を部下に示さなければならない。
 部下を意識して、具体的な戦略を示すことも必要だ。
 問題が発生したとき、解決に向けて先頭にたって取り組むことが責任のとり方の重要なポイントだ。

2004年01月08日(木)
 「産業創出戦略(児玉先生)」のレポートに取り組んでいる。
 「企業が『persistent innovator』であり続けるための方策」というテーマで奮闘している。
 『イノベーションのジレンマ』クレイトン・クリステンセン著:玉田俊平太監修(翔泳社)に書かれている内容から
イノベーション事業取り組みについて私見を含めて整理してみた。
 イノベーション企業として目指すべき仮説の目標をたて、その仮説実現のための方策をイノベーション経営
の基本に立ち戻って検討してみた。
@開発投資:IT関連商品を売り込む対象市場は意外と保守的である。
 顧客ニーズを先取りする形の開発を手がけ、ニーズ創造のための
開発を長期的視点に立って取り組む。
A技術者の育成:イノベーション技術を開発できる技術者の育成に計画的に取り組む。
B新規市場開拓:破壊的商品が評価される新しい市場を見つけるか、自ら市場を開拓する。
 スモールスタートで市場動向をみながらビジネスに参入する。
 市場を探る過程では、失敗しても犠牲者が少ないような計画を立てる。
Cマーケティング:顧客が商品特質を理解できない状態で市場調査をしても、正確なデータは得られない。
 具体的商品化後に顧客からイノベーションに必要な情報を得るようにする。
D変化する技術への対応:今までの経緯を大切にするのではなく、
 新たに使用するイノベーション技術を今の状況と将来予測をもって問題点を明らかにし、
 使いこなすことに専念する。イノベーション技術を開発するプロジェクトは初期段階では小さいほうが良い。
E集中と選択:事業取組が明確になったら、段階的に事業の集中化を行う。
 イノベーション事業への参入は安易に行ってはならないし、
いったん始めたら問題が見えたからと言って安易に撤退してはならない。
 撤退判断も、問題解決に全精力を傾けて取り組んだ後とする。
 撤退にあたっての判断は過去の経営判断に左右されずに初心に戻って慎重に行う。
F組織改革:今までの組織や仕事のやり方を利用しないようにする。

2004年01月07日(水)
 MOT的思考:イノベーションを成功させるための基本的な条件
 『イノベーションと企業家精神』、P.F.ドラッカー著:小林宏治監訳(ダイヤモンド社)に書かれている内容の一部を紹介したい。
 体系的なイノベーションとはどのようなものであり、その核心は何であろうか。
 体系的なイノベーションを行うために必要な「なすべき」を報告する。
 (1)イノベーションを明確な目的意識のもとに行なおうとするならば、まずその機会の分析から始めなければならない。
 (2)イノベーションとは認識の働きであるとともに、知覚の働きでもある。
 (3)イノベーションは簡単なものにしなければならない。かつ焦点を絞らなければならない。
 (4)イノベーションを成功させるためには、小規模に始めなければならない。
 (5)イノベーションは、トップに立つことを狙って行うべきである。

2004年01月06日(火)(v2.0112H16)
 「国際金融(白石先生)」のレポートで報告した、”円・ドル、円・ユーロの為替水準”について報告する。
 米国通貨ドルは主要通貨に対して全面安の状態にある。
 円・ドル および円・ユーロの為替水準について報告する。
(1) 円・ドルの為替水準
 円高・ドル安が進み、東京では3年ぶりに107円代(2003年12月末)となった。
 日本の経済状況は最悪で円高要素は無いにもかかわらず、米国の経常赤字、イラク問題などを無視できない。
 ドル相場は、1ドル105円を基準として100円に近いところまでドル安が進むとみる。
 1年間の為替水準は、105円を標準に100円〜110円/$のレンジを推移するとみる。
(2) 円・ユーロの為替水準(13)
 外国為替市場でユーロ高の基調が著しい。
 ユーロ圏では、依然失業率が高い状態にあり景気回復ができているとは言いにくい状態にある。
 ユーロ圏の景気回復テンポは日米に比較して緩慢だが、
 ユーロ圏の金利水準の高さがユーロ買いにいっているとの観測もある。
 ユーロ圏の短期金利は、2%に対して、日本はゼロで、米国は1%である。
 日本が、円売り介入を進めていることも「ドル売り資金がユーロ買い
に集まりやすい下地になっている」との見方もある。2003年末に来て、
円との関係でもユーロ高に転じて1ユーロ130円代の水準を維持している。
 世界的な流れは、ユーロ買いに向かう。1ユーロ130円を底として、
 1年間の為替水準は、135円を標準に130円〜140円/ユーロのレンジを推移するとみる。

 ・・・・ と、報告した。どのように推移するかが勉強をした成果となる。

2004年01月04日(日)
 「国際金融(白石先生)」のレポートに取り組んで、まとめが書ける段階になった。
 このなかで中国問題には、のめり込んだ
  ○中国は、社会主義体制であるにもかかわらず、過剰投資を背景に資本主義の壮大なる実証実験に取り組んでいるように思えた。
 このまま、「過剰設備投資を背景に安定した成長をする」という仮説の実現が行われたら、中国は世界の製造工場になってしまう。
 それは、グローバルな時代には、やむを得ないことかも知れないが、世界の製造部門に働く労働者の脅威となる。
 中国は、インフレとデフレの矛盾する両方の脅威にさらされている。現状、経済をコントロールする方法はないように思えた。
 日本の景気動向や製造業の発展が中国市場にますます大きく依存する現在、いかに中国の活力を取り込み、その成長から
最大限に利益をとるかが日本企業の重要課題となっている。
 ただし、過熱気味の中国経済に対して、冷静な見方をすることも大切である。
 日本にとって、今後の5年ほどは中国の動向を見極める上で大切な時期となる。
 中国の台頭で、「中国脅威論」や「中国崩壊論」の議論が世界中で交錯している。
 中国の将来を予測するには、中国がどんな可能性とリスク要因とを内包し、それがいついかなる形で顕在化するかを
客観的に見極めることが課題だ。○
 結局、正月休みはこの 「国際金融」のレポートで終始した。
 昨日も、学校に出たが、まだ終わっていない。でも、大変勉強になったレポートだ。

2004年01月03日(土)
 MOT的思考:技術革新で企業を再生させる
 『イノベーションのジレンマ』クリステンセン、翔泳社(2001)に書かれている内容からその一部を紹介する。
 第一:顧客からの情報に頼りすぎると、破壊的なイノベーション事業に取り組む機会を失うことがある。
 第二:イノベーション・マネージメントには、資源配分プロセスが反映される。必要な「人、もの、金」を獲得
   した事業は成功する可能性が高い。
 第三:成功している企業は、持続的技術を商品化し、顧客が求めるものを絶えず提供する能力をもつ。
     破壊的技術を応用した商品市場は、技術特性を生かせる新しい市場を自ら開拓(マーケティング)することである。
 第四:多くの組織がもつ能力は専門化されており、破壊的技術により生み出された新しい市場では、別な能力が要求される。
 第五:破壊的な技術開発を行うときのマーケティング情報は市場から得られない。よってコストをできるだけかけずに商品化し、
   市場に参入し、そこで情報を得る方法が良い。成功するためには現状を分析しながらの試行錯誤が必要だ。
 第六:破壊的イノベーションの場合、先駆者は圧倒的に有利である。
     しかし、持続的イノベーションにおいては、あまりその差はない。
 第七:小規模な新規参入企業が破壊的技術の新しい市場開拓ができるのは、大手企業にとってそれが意味の無い活動だという
    事実だ。大手企業にとって慣例的な経営知識が参入の障壁となる。

2004年01月02日(金)
 《マネージメント雑感》
 −= 信頼をすることができなければ、信頼は得られない no.01 =−
 マネージメントの基本は信頼にある。
 信頼することができなければ、ビジネスは成り立たない。
 人を信頼できない人に、マネージメントをする資格はない。
 信頼できない人が信頼を得ることもない。
 悲しいかな、助けられることもない。
 人に心かけられることも無いので、そこに感謝する心も芽生えない。
 バランス感覚を持つには、本当のことを言ってくれる友が必要だ。
 信頼の輪は、どこにでも生まれる。仕事の付き合いも、ビジネス・イズ・ビジネスで割り切らないことだ。
 いろいろな”ふれあい”から一生の友を得る。豊かな人生を歩むには心がけが大切だ。

 ◆ 学校の後期の授業が終わったので話題が少なくなる。その対策として、私のマネー  ◆
 ◆ ジメントに対する思いを残すこととした。マネージメントの世界では、正解が無いこと  ◆
 ◆ も多いし、正解が一つではないことも多い。あくまでも私見をのべるので、議論のた   ◆
 ◆ たき台と思って欲しい。このコーナに対するご意見をいただければ幸いである。     ◆
 ◆ 前期授業が始まる4月中まで、週1回掲載する。                        ◆

2004年01月01日(木)
 ◇◆◇ 新年明けましておめでとうございます。 ◇◆◇
 このコーナを見にきてくれるかたに新年のご挨拶を申し上げます。
 ここでの情報を見ることでマネージメントの理解と動機付けに役立っていただければ幸いです。
 
 今年の予定を報告します。
 1月は後期のレポート作成で追われます。10件のレポート作成に取り組んでます。正月無しです。
 2月から4月中旬まで、自分で課題にした3件のテーマに取り組みます。
 4月中旬から2年目の前期授業が始まります。5科目程度を受講して、あとは特定課題研究(卒業論文)に取り組みます。
 9月中旬から始まる後期は、3〜4科目程度を受講する予定で、空いた時間に特定課題研究のまとめに入ります。
  □今年もよろしくお願いします。□
  □ご意見、 info@100kei.com にいただければ幸いです。□