百 稽 ( けいこ )
番 号 | 014 | 基本テーマ | 技術者の心得 14 |
- | - | タイトル | 愛する、愛される製品を開発したい。 |
概 要 | [心得] 心を満たすヒューマンな製品を通じてお客様を知る。 |
本 文 | もう10年以上前になるが、1991年の正月のことである。 その年の正月版の新聞広告をみて「愛」をテーマにした広告が多いのに驚いた。 「何人まで愛せるか。私は、最愛の妻がありながら娘と息子を熱愛し、父母兄弟も・・・仕事を結局、溺愛する。そんな手ごたえのある博愛を指折り数えると、ほっとできる。人は、ごく普通に、同時に複数の人を愛している。地球中で生まれている平凡なラブ。あなたは、その人に、何をしてあげられますか。(1991伊勢丹)」 「Loveで、笑いたい。男に分かるもんか。女に分かるもんか。大人に分かるもんか。子供に分かるもんか。上司に分かるもんか。部下に分かるもんか。・・・・・○○○に分かるもんか。×××に分かるもんか。1990年まで世の中は戦いが絶えませんでした。今ではあたりまえの「LOVE」が当時は貴重品でした。売ってませんでした。クライ顔でクライ時間を過ごしてもソンだね、と気づきはじめたのは、その年が明けたころのことでした。・・・・・(1991フジテレビ)」 「いつもお客様を見つめています。「ありがとうございました」。お店を出るお客様を見送ったそのときから、本当のおつきあいは始まります。時代は変わり、技術がいくら進んでも、松下電器の原点は、人の暮らし。心を満たすヒューマンな製品を通じてお客様を知り、人の心に触れることが、まず基本と考えています。・・・・・(1991松下電器) 技術者にとって、「愛」は大切なこと。 開発した製品が、お客様から愛されたい。お客様が製品を使って好きになる。製品を使い込んでますます好きになる。信頼性があり、使う立場を考えた設計がされ、使えば使うほど製品の良さが分かってくる。 こんな愛のある製品を開発することが、開発の目標だ。 「愛」を開発したい。 |